がんになりにくい体をつくる会

現在、日本では２人に１人ががんにかかり、３人に１人ががんでなくなり、がんは死因の１位になっています。さらに、がんによる死亡者数は、高齢化の進行と合わせて、今後とも増加していくものと推測されています。 しかも、死因を他国と比較すると、日本ではがんによる死亡率が相対的に高いという統計データもあり、日本が長寿国であることにもよりますが、日本はがん大国になってしまったと言わざるを得ません。

がんを予防するためには、がんが生活習慣病であるとの認識を持ち、日常の生活習慣を見直し、改めることによって、がんになりにくい体をつくることが肝要です。がん化を促進する要因を一つ一つ排除することを実践していけば、がん予防の確率は高まります。
また、がん治療あるいは再発予防においても、その根底にはがんになりにくい体づくりが必要です。人間が本来持っている自然治癒力を最大限に活かす治療こそが、患者のQOL（Quality of Life）を維持し、真にがんを治癒する唯一の道であると認識しています。

日常生活の中での適度な運動、バランスの取れた食生活、さらに健全で前向きな精神状態を維持することは、がんに限らず様々な生活習慣病の予防や改善にも効果があります。つまり、がんを予防することは生活習慣病と言われる、糖尿病、メタボ、心疾患、脳血管疾患などの予防にもつながります。

生活習慣を改善し、がんになりにくい体づくりを推進するためには、がんに関する情報を公平な視点で収集して配信し、さらに生活習慣改善の動機が高まる仕組み作りが必要です。その結果、がんにかかる方が減少すれば、国の医療費増大に歯止めをかけることにもつながります。

私どもは、こうした活動を、すでに高齢化社会に突入している今の日本において行うことは、社会的意義が大変高いことであると確信しております。そこで、こうした思いを共にしている者達が、がんになりにくい体づくりを推進することを目的とした集いを立ち上げることにいたします。この活動を積極的かつ恒常的に行うために、公益性の高い機関として運営推進するのが肝要と考え、一般社団法人「がんになりにくい体をつくる会」の設立を発起する次第です。

がんに対する正しい知識を伝達・普及させ、一人でも多くの方の健康を保つことに貢献していきたいと思います。